レインボー広場 - 最新エントリー
5月15日(土)田園都市線たまプラーザ駅前東急デパート2階小川珈琲店、集まった6人(女子3人男子3人)後期高齢者の心温まる会話が、とてもなごやかに、実に楽しく3時間以上に及んだ。木村さんのとても行き届いたご配慮のお陰である。81歳になった私が新潟から上京、24歳の時目黒の中学校で教えたとき72歳の面々、同期会の幹事さん達である。
年のせいであろうか、話の端々に昔をなつかしみながら、「これからの日本は大丈夫か」という話が何回となく出た。
「勤勉・倹約・貯蓄の習慣が続けば」と言いながら、私は5月14日の東京新聞のシカゴからのノーベル経済学賞受賞のロバート・フォーゲル教授の記事を紹介した。「既に経済発展を果たした日本人は、三十年後も同レベルの生活をしているだろう。ただ、周辺国が同じように豊かになるだけだ。(中国は30年後 GPTは世界の四割になり、工業技術は今日の日本並みに)
「話はよくわかるが、今の若い人達が日本の現状を維持できるだろうか。日本の女子は良くなっているが男が・・・。」そして「現状維持には、教育を良くするしかない」という話になった。私はこんな思い出話をした。
「終戦直後、新制中学校には20台の若干数員が大部分、お金が無いのに毎日のように自由が丘の飲み屋さんに行き大激論、あの子をどうしよう。この子はどうしようと長い話し合いが続いた。教える力など何もない二十代教師ではあったが、子どもたちへの意気込みだけは持ち合わせていた。そう、意気込みで子どもたちは動くのですね。」
【拓殖大学名誉教授 小林 一也】
年のせいであろうか、話の端々に昔をなつかしみながら、「これからの日本は大丈夫か」という話が何回となく出た。
「勤勉・倹約・貯蓄の習慣が続けば」と言いながら、私は5月14日の東京新聞のシカゴからのノーベル経済学賞受賞のロバート・フォーゲル教授の記事を紹介した。「既に経済発展を果たした日本人は、三十年後も同レベルの生活をしているだろう。ただ、周辺国が同じように豊かになるだけだ。(中国は30年後 GPTは世界の四割になり、工業技術は今日の日本並みに)
「話はよくわかるが、今の若い人達が日本の現状を維持できるだろうか。日本の女子は良くなっているが男が・・・。」そして「現状維持には、教育を良くするしかない」という話になった。私はこんな思い出話をした。
「終戦直後、新制中学校には20台の若干数員が大部分、お金が無いのに毎日のように自由が丘の飲み屋さんに行き大激論、あの子をどうしよう。この子はどうしようと長い話し合いが続いた。教える力など何もない二十代教師ではあったが、子どもたちへの意気込みだけは持ち合わせていた。そう、意気込みで子どもたちは動くのですね。」
【拓殖大学名誉教授 小林 一也】
最近、iPadやキンドルなど、新たな情報機器の登場で、「電子書籍元年」という声が聞かれるようになった。私自身はまだ購入していないが、実物を操作している様子を見ていると、確かに大きな変化がやってくるかも知れない、という先入観に襲われるのは私だけではないような気がする。
最近発行された図書の種類は年間約8万8000点で、30年ほど前が3万点であったから本の種類は大幅に増加していることになる。しかし売上高となると、減少傾向が続き2兆円の大台を割りこむのではと憂慮されている。つまり、活字離れだけでなく、文庫本のような手軽な形で数多くの本が出版されていることを意味している。
iPadには、約500冊(種類)以上の本が、現在の定価よりも格安の値段で収納できるということである。自分の専門とする分野の本や、関心のある本を、電子書籍のかたちで収容し、必要に応じて、何時でも、どこにいても、必要な箇所を、取り出して読むことが可能となる。まさにパソコンが誕生した当時言われた「ユビキタス」時代が本当に到来したと言っても過言ではなかろう。更に、自分で書いた資料や論説を簡単に書籍のかたちで出版できたり、電子書籍にして送ることも簡単にできるようになるだろう。しかし、他方では、著作権の扱いに関する処理や、予想もしない課題や環境が大幅に変化していくことは確実だろう。
われわれは、電子書籍が登場して、利便性が飛躍的に向上したとしても、決して忘れてはならないことがある。それは、本の真の価値は有用な情報を伝達する手段であり、問題はその中身(コンテンツ)である。たとえ利便性が増しても書籍の目的である、情報・知識・情感(感動)などの中身が豊かでなければ、「電子書籍」も生き残ることはできないということである。
【USEC会長 伊平 保夫】
最近発行された図書の種類は年間約8万8000点で、30年ほど前が3万点であったから本の種類は大幅に増加していることになる。しかし売上高となると、減少傾向が続き2兆円の大台を割りこむのではと憂慮されている。つまり、活字離れだけでなく、文庫本のような手軽な形で数多くの本が出版されていることを意味している。
iPadには、約500冊(種類)以上の本が、現在の定価よりも格安の値段で収納できるということである。自分の専門とする分野の本や、関心のある本を、電子書籍のかたちで収容し、必要に応じて、何時でも、どこにいても、必要な箇所を、取り出して読むことが可能となる。まさにパソコンが誕生した当時言われた「ユビキタス」時代が本当に到来したと言っても過言ではなかろう。更に、自分で書いた資料や論説を簡単に書籍のかたちで出版できたり、電子書籍にして送ることも簡単にできるようになるだろう。しかし、他方では、著作権の扱いに関する処理や、予想もしない課題や環境が大幅に変化していくことは確実だろう。
われわれは、電子書籍が登場して、利便性が飛躍的に向上したとしても、決して忘れてはならないことがある。それは、本の真の価値は有用な情報を伝達する手段であり、問題はその中身(コンテンツ)である。たとえ利便性が増しても書籍の目的である、情報・知識・情感(感動)などの中身が豊かでなければ、「電子書籍」も生き残ることはできないということである。
【USEC会長 伊平 保夫】
自然と言う生命活動、人間の生命活動、この二つの生命活動のうち、どちらかを重視してはならない。自然と人間とが常にかかわり合い働き合うことを通して社会づくりが進むものと考えよう。宮大工の西岡さんは、木と語り合いながら、法隆寺の復元と言う「働き」を全うされた。この「働き」(労働)は、自然にも人間にも、生涯最も大切にしなければならない営為であると考えている。政治を行っている人達には、政治の対象である人々に「働くこと」の喜びと夢を与えることが、最も大切な政治(働き)であると思って行動してほしい。
日本人の「働き」について、次の二点を考えておきたい。
その第一は、日本人の「働き」のうち、最も大切にしたいものは、農業であると考えているということである。それは、日本人の諸先輩の歩いてきた伝統に、しっかりと足をおきたいからである。つまり安心の境地の確保である。最近は鳩山政権は、今後十年間の農業政策の基準方針「食料農業・農村基本計画」を決定した。その中の目標として、食料自給率(2008年、41%)を50%(2020年)にするということがある。ところが、この目標は、先端技術を含めたほかの経済成長戦略という今日的課題に押しつぶされそうである。これでは、新しい国づくりは、うまく進むまい。
もう一つ心配である。それは、「新しい公共づくりについて」である。この公共づくりは「働くこと」に社会正義をコアにした民意を結集することである。市民等議会を開き、新しい「働くこと」や「農業の大切さ」について、討議を通して公共空間を広げ、その知恵と努力によって日本の社会基盤づくりを進めていきたいものである。
【拓殖大学名誉教授 小林 一也】
日本人の「働き」について、次の二点を考えておきたい。
その第一は、日本人の「働き」のうち、最も大切にしたいものは、農業であると考えているということである。それは、日本人の諸先輩の歩いてきた伝統に、しっかりと足をおきたいからである。つまり安心の境地の確保である。最近は鳩山政権は、今後十年間の農業政策の基準方針「食料農業・農村基本計画」を決定した。その中の目標として、食料自給率(2008年、41%)を50%(2020年)にするということがある。ところが、この目標は、先端技術を含めたほかの経済成長戦略という今日的課題に押しつぶされそうである。これでは、新しい国づくりは、うまく進むまい。
もう一つ心配である。それは、「新しい公共づくりについて」である。この公共づくりは「働くこと」に社会正義をコアにした民意を結集することである。市民等議会を開き、新しい「働くこと」や「農業の大切さ」について、討議を通して公共空間を広げ、その知恵と努力によって日本の社会基盤づくりを進めていきたいものである。
【拓殖大学名誉教授 小林 一也】
小惑星探査機「はやぶさ」が、ついに60億キロの宇宙の長旅を突破して7年ぶりに帰還した。途中、3基の姿勢制御装置のうち2基が故障したため復旧作業で期間を3年延長したこと、2ヶ月間にわたる通信回線の途絶、「イトカワ」小惑星からの岩石採取、更には、4台のイオンエンジンの部品が故障し、1台のエンジンに統合するなどのトラブルに見舞われながらの快挙であった。
オーストラリア上空で、地球の空気層との摩擦熱のため本体を燃焼させながらも、カプセルを機外に放出する様子をテレビ画像で見て、感激に身震いしたのは私だけではないであろう。しかも、今回の事業がわが国の関係者によって達成されたことである。長期間心血を注いで努力されたスタッフ一同に心から敬意を表したい。
ところで、「はやぶさ」が狙った目標には、世界で最初のものが多い。
まず飛行に欠かせないイオンエンジンを使用したことが挙げられよう。イオンエンジンから放射されるガスは、キセノンXe(原子番号54、原子量131.3)で、ソーラパネルで得た電力でイオン化して後方に放出する反作用によって推力を得ることを実証したことである。宇宙では、地球の重力や空気のような気体の抵抗が機体に掛からないから、このような方法で推力として使えることになる。これによって多量の燃料を必要としなくなり、長期間の飛行に役立つことが実証された。
そのほか、月以外の天体から岩石を採取したことや、7年もの期間をかけ60億キロの宇宙の旅を完遂したことなどによって、今後の宇宙開発にとって多くの有益な資料や示唆が得られたこと喜びたいと思う。
【USEC会長 伊平保夫】
オーストラリア上空で、地球の空気層との摩擦熱のため本体を燃焼させながらも、カプセルを機外に放出する様子をテレビ画像で見て、感激に身震いしたのは私だけではないであろう。しかも、今回の事業がわが国の関係者によって達成されたことである。長期間心血を注いで努力されたスタッフ一同に心から敬意を表したい。
ところで、「はやぶさ」が狙った目標には、世界で最初のものが多い。
まず飛行に欠かせないイオンエンジンを使用したことが挙げられよう。イオンエンジンから放射されるガスは、キセノンXe(原子番号54、原子量131.3)で、ソーラパネルで得た電力でイオン化して後方に放出する反作用によって推力を得ることを実証したことである。宇宙では、地球の重力や空気のような気体の抵抗が機体に掛からないから、このような方法で推力として使えることになる。これによって多量の燃料を必要としなくなり、長期間の飛行に役立つことが実証された。
そのほか、月以外の天体から岩石を採取したことや、7年もの期間をかけ60億キロの宇宙の旅を完遂したことなどによって、今後の宇宙開発にとって多くの有益な資料や示唆が得られたこと喜びたいと思う。
【USEC会長 伊平保夫】
2010年は連日寒暖の差が激しく、雨や強風の日もとても多かった。それに連れて自然の災害もかなりあった。
鎌倉の鶴岡八幡宮の樹齢800年といわれる大銀杏(いちょう)が、3月10日の風雨のため倒されたと報じられている。全長が30m、幹の太さが6.8mの堂堂たる大樹であり、惜しまれている。
次いで、4月27日夜半からの最大瞬間風速18.5mで、福井の曹洞宗大本山永平寺の樹齢約700年の大杉(高さ45m)が、大きな音とともに倒れたとも報じられている。
鶴岡八幡宮、永平寺共に誰でも知る神社沸閣であるから話題になったのであろうが、今年の風雨での全国の自然災害は、後に言う人災、つまり人の手抜きにより、かなり大量であったと想定されよう。
昨年の台風で兵庫県の老人ホームが、風水害によりホームが流され、数人の支社を出したというニュースは、今も耳に残っている。
日本人は、永井第一次産業時代を経てきているが、この第一次産業は、もろに自然の猛威に左右されるのが常である。だから、農業林業、水産業などは、日ごろの自然と人間との対話がとても重要となるのである。
例えば、水田の減少は、田圃の表面からの水蒸気を少なくし、空気が浄化されにくくなったという。
また、木の根元の地下水を整備しなくなったので、木が倒れやすくなったともいう。
木は樹齢に抗し切れず倒れるのではなく、地下水の力に負けて倒れることを知りながら、林業を大切にしていきたいものと思っている。
【拓殖大学名誉教授 小林 一也】
鎌倉の鶴岡八幡宮の樹齢800年といわれる大銀杏(いちょう)が、3月10日の風雨のため倒されたと報じられている。全長が30m、幹の太さが6.8mの堂堂たる大樹であり、惜しまれている。
次いで、4月27日夜半からの最大瞬間風速18.5mで、福井の曹洞宗大本山永平寺の樹齢約700年の大杉(高さ45m)が、大きな音とともに倒れたとも報じられている。
鶴岡八幡宮、永平寺共に誰でも知る神社沸閣であるから話題になったのであろうが、今年の風雨での全国の自然災害は、後に言う人災、つまり人の手抜きにより、かなり大量であったと想定されよう。
昨年の台風で兵庫県の老人ホームが、風水害によりホームが流され、数人の支社を出したというニュースは、今も耳に残っている。
日本人は、永井第一次産業時代を経てきているが、この第一次産業は、もろに自然の猛威に左右されるのが常である。だから、農業林業、水産業などは、日ごろの自然と人間との対話がとても重要となるのである。
例えば、水田の減少は、田圃の表面からの水蒸気を少なくし、空気が浄化されにくくなったという。
また、木の根元の地下水を整備しなくなったので、木が倒れやすくなったともいう。
木は樹齢に抗し切れず倒れるのではなく、地下水の力に負けて倒れることを知りながら、林業を大切にしていきたいものと思っている。
【拓殖大学名誉教授 小林 一也】
日曜日のNHKテレビ、朝の番組に、「課外授業~ようこそ先輩~」が毎週放映されている。数年前、私が卒業した小学校(注)の校長から「この番組のような課外授業をしていただけませんか。」との電話依頼を受けた。
校長の説明によると、先輩に依頼して、年間数回の課外授業を実施していたが、故郷を離れた先輩の授業も受けたい、との希望があって、私にも依頼したとのことだった。授業の内容は、講師の子供時代の思い出や専門に学んだ内容の解説など、子供たちの参考になることを自由に話してもらえばよいと言うことだった。
だが、承諾はしてみたものの、わずか1時間の間に、リハーサルに相当する準備時間も無く、自分の思いのたけを十分に子供たちに理解してもらえるだろうかと、あれこれ悩んだ。私が長年教えてきたことといえば高校物理教育、大学では教育工学・情報処理で、小学生に直接関係した内容ではない。結局、「なぜ?にチャレンジ」の題目で、私が子供の頃不思議に思った自然現象の写真スライドを提示しながら話を進めることと、「簡単なデモ実験」の2本立てに決めた。
さて、数十年ぶりに母校を訪れて、驚いたのは、当然のことだが、すべてが立派になっていたことだった。唯一変わらなかったのは直径が1メートルほどある楠の大木だけだった。子供たちも皆きれいな服装で、表情も明るく、すっきりしていたのには本当に驚いてしまった。
自己紹介に続いて、パソコンに入力しておいた写真画像をスクリーン上に投影しながら「不思議だな、なぜだろう。」を話した。
たとえば、洗面器に写っている自分の顔は上下が同じに見えるのに、池の向こう側に立っている人の姿が逆さまに写って見えるのはなぜか。鳥が羽ばたいて空中に浮かぶのは分かるが、なぜ前進できるのだろうか、雷はなぜ起こるのか。など10種類ほど説明しながら進めた。
後半はケースに入れて持参した展示品や、簡単なデモ実験装置を使っての説明を進めた。最初は、「ラジオメーター」の展示実験である。これは、真空に近いガラス球の中に4枚の回転羽車が入っていて、これに太陽や電球の光線を当てると元気よく回転する、気体分子運動を示す実験である。同じものがアメリカのスミソニアン博物館の売店で見かけたので買っておいたものが役立った。
最後は「連成振り子の実験」。糸に錘を付けた同じ長さの振り子を横棒につるし、両者を糸でつなげ練成振り子を作る。例えば右側の振り子を振動させると、その振動が左側の振り子に移り右側の振り子はやがて停止する。この振動が交互に繰り返されるという現象が起きる。つまり振動の交換が見られる。長さの異なる振り子を加え横糸でつなげても、この振り子は静止したままである。「どうしてだろう。」と子供たちから驚きの声が上がった。
1週間ほどして、クラスの子供たち全員から感想文を戴いた。今も大切に保存してある。有難いことに、その後近隣の小学校からも、同じ話をして欲しいとの依頼があった。
(注)埼玉県本庄市藤田小学校
【USEC会長 伊平保夫】
校長の説明によると、先輩に依頼して、年間数回の課外授業を実施していたが、故郷を離れた先輩の授業も受けたい、との希望があって、私にも依頼したとのことだった。授業の内容は、講師の子供時代の思い出や専門に学んだ内容の解説など、子供たちの参考になることを自由に話してもらえばよいと言うことだった。
だが、承諾はしてみたものの、わずか1時間の間に、リハーサルに相当する準備時間も無く、自分の思いのたけを十分に子供たちに理解してもらえるだろうかと、あれこれ悩んだ。私が長年教えてきたことといえば高校物理教育、大学では教育工学・情報処理で、小学生に直接関係した内容ではない。結局、「なぜ?にチャレンジ」の題目で、私が子供の頃不思議に思った自然現象の写真スライドを提示しながら話を進めることと、「簡単なデモ実験」の2本立てに決めた。
さて、数十年ぶりに母校を訪れて、驚いたのは、当然のことだが、すべてが立派になっていたことだった。唯一変わらなかったのは直径が1メートルほどある楠の大木だけだった。子供たちも皆きれいな服装で、表情も明るく、すっきりしていたのには本当に驚いてしまった。
自己紹介に続いて、パソコンに入力しておいた写真画像をスクリーン上に投影しながら「不思議だな、なぜだろう。」を話した。
たとえば、洗面器に写っている自分の顔は上下が同じに見えるのに、池の向こう側に立っている人の姿が逆さまに写って見えるのはなぜか。鳥が羽ばたいて空中に浮かぶのは分かるが、なぜ前進できるのだろうか、雷はなぜ起こるのか。など10種類ほど説明しながら進めた。
後半はケースに入れて持参した展示品や、簡単なデモ実験装置を使っての説明を進めた。最初は、「ラジオメーター」の展示実験である。これは、真空に近いガラス球の中に4枚の回転羽車が入っていて、これに太陽や電球の光線を当てると元気よく回転する、気体分子運動を示す実験である。同じものがアメリカのスミソニアン博物館の売店で見かけたので買っておいたものが役立った。
最後は「連成振り子の実験」。糸に錘を付けた同じ長さの振り子を横棒につるし、両者を糸でつなげ練成振り子を作る。例えば右側の振り子を振動させると、その振動が左側の振り子に移り右側の振り子はやがて停止する。この振動が交互に繰り返されるという現象が起きる。つまり振動の交換が見られる。長さの異なる振り子を加え横糸でつなげても、この振り子は静止したままである。「どうしてだろう。」と子供たちから驚きの声が上がった。
1週間ほどして、クラスの子供たち全員から感想文を戴いた。今も大切に保存してある。有難いことに、その後近隣の小学校からも、同じ話をして欲しいとの依頼があった。
(注)埼玉県本庄市藤田小学校
【USEC会長 伊平保夫】
(1)では、森の緑を買った宮崎駿さんの、主な言動について紹介した。ここでは
緑を買う日本人の心について触れてみよう。
緑は、多くの生物の放里(外自然)であり、日本人にとっては「緑は家庭に帰る」にとても近いように思う。緑は日本人のDNA、内自然そのものであるから、宮崎さんは森の緑を買い求められたのだと考えている。
日本人は、ずっと農業、農民、農村を「自然」の生命活動と「人間」の生命活動をすり合わせながら、その中で日本人の文化、文明を育て生きてきた。この日本社会の歴史は、一万年とも2000年ともいわれるほど長く、今の日本人を形成する、大きく強い土壌と成ったものと考えてよい。それに比べ、日本の工業文明の歩みは200年、情報文明の歩みは4・50年に過ぎない。アメリカ建国が200年余りと比べて考えても、今なお日本人の働きが農業文化・文明的であり、その大元に「自然」があり、それを緑を買うほどに大切にする心根が痛いほどわかるのである。
自然―緑―農業が、様々な日本の文化・文明の姿である。小家族経営―村落共同体―血縁集団を生み「家」を自然と人間の共存対として、やさしく、きびしい、愛・共感に満ちた、ゆるぎない生命活動の基盤に据えているのが日本である。
自然の中の家、そして年中行事、ここから生まれる日本人の心、義理(公)人情(私)さらには大和魂など、先輩ののこしてくれた日本の伝統を大切にしながら、新しい公共としての日本国の幸福を願って行こう。
(参考)社会学者田中義久先生の説
【拓殖大学名誉教授 小林 一也】
緑を買う日本人の心について触れてみよう。
緑は、多くの生物の放里(外自然)であり、日本人にとっては「緑は家庭に帰る」にとても近いように思う。緑は日本人のDNA、内自然そのものであるから、宮崎さんは森の緑を買い求められたのだと考えている。
日本人は、ずっと農業、農民、農村を「自然」の生命活動と「人間」の生命活動をすり合わせながら、その中で日本人の文化、文明を育て生きてきた。この日本社会の歴史は、一万年とも2000年ともいわれるほど長く、今の日本人を形成する、大きく強い土壌と成ったものと考えてよい。それに比べ、日本の工業文明の歩みは200年、情報文明の歩みは4・50年に過ぎない。アメリカ建国が200年余りと比べて考えても、今なお日本人の働きが農業文化・文明的であり、その大元に「自然」があり、それを緑を買うほどに大切にする心根が痛いほどわかるのである。
自然―緑―農業が、様々な日本の文化・文明の姿である。小家族経営―村落共同体―血縁集団を生み「家」を自然と人間の共存対として、やさしく、きびしい、愛・共感に満ちた、ゆるぎない生命活動の基盤に据えているのが日本である。
自然の中の家、そして年中行事、ここから生まれる日本人の心、義理(公)人情(私)さらには大和魂など、先輩ののこしてくれた日本の伝統を大切にしながら、新しい公共としての日本国の幸福を願って行こう。
(参考)社会学者田中義久先生の説
【拓殖大学名誉教授 小林 一也】
新聞報道によると、子供が自分で自転車に乗るときとか、大人が乗せるときには、ヘルメットを着用させることが「努力義務」になっているとのことである。ところが、実際着用している子供の率は、意外と少なく、幼児の場合で約50%程度で、児童でも約30%程度に留まっているという。
一般に、幼稚園へ通園するときには、幼稚園専用バスの利用、母親が園児を自転車の後ろに乗せてくる、母親が園児と手を繋いで徒歩で来る場合の3つに分けられると思う。このうち、自転車の後方の荷台にセットしたチャイルドシートに載せてやってくる園児が問題である。
子供から見ると,自転車の後部に取り付けられたチャイルドシートの高さは子供の身長程度になる。更にこの上に載せられた場合、子供の頭部の高さは身長の1.5倍以上にも達する。したがって、走行中に自転車が倒れた場合、かなりの衝撃が頭を襲うことが十分考えられる。特に、幼児の頭が、身長、体重に占める割合は大人以上に大きく、頭蓋骨も十分完成していない。おまけに、シートの構造から、走行中に振り向いてとっさに子供をかばうことは難しい。したがって最悪の場合は頭部を強く打って死亡する場合もあり得る。
私は、以前、庭木の手入れ中に足場が崩れ、3メートルほどの高さから地面へ落下したことがある。そのときの衝撃で右腕と手のひらの骨が4箇所、肋骨2本が折れてしまった。救急隊員や病院の医師も頭脳への影響を気にしていたが、幸い昔柔道をやっていたためか、とっさに右腕で受身の動作をして頭を保護し、骨折だけで済んだ経験がある。
2009年の統計では、負傷部位は全体で、足が39%と最も多く、6歳未満に限ると、頭部が43%と最も多くなっている。したがって、自転車に乗せるときも、幼児が自分で自転車に乗るときも、「一生の健康」と考えて、面倒がるかもしれないが、ヘルメットは必ず着用させるべきだと痛感している。
【USEC会長 伊平保夫】
一般に、幼稚園へ通園するときには、幼稚園専用バスの利用、母親が園児を自転車の後ろに乗せてくる、母親が園児と手を繋いで徒歩で来る場合の3つに分けられると思う。このうち、自転車の後方の荷台にセットしたチャイルドシートに載せてやってくる園児が問題である。
子供から見ると,自転車の後部に取り付けられたチャイルドシートの高さは子供の身長程度になる。更にこの上に載せられた場合、子供の頭部の高さは身長の1.5倍以上にも達する。したがって、走行中に自転車が倒れた場合、かなりの衝撃が頭を襲うことが十分考えられる。特に、幼児の頭が、身長、体重に占める割合は大人以上に大きく、頭蓋骨も十分完成していない。おまけに、シートの構造から、走行中に振り向いてとっさに子供をかばうことは難しい。したがって最悪の場合は頭部を強く打って死亡する場合もあり得る。
私は、以前、庭木の手入れ中に足場が崩れ、3メートルほどの高さから地面へ落下したことがある。そのときの衝撃で右腕と手のひらの骨が4箇所、肋骨2本が折れてしまった。救急隊員や病院の医師も頭脳への影響を気にしていたが、幸い昔柔道をやっていたためか、とっさに右腕で受身の動作をして頭を保護し、骨折だけで済んだ経験がある。
2009年の統計では、負傷部位は全体で、足が39%と最も多く、6歳未満に限ると、頭部が43%と最も多くなっている。したがって、自転車に乗せるときも、幼児が自分で自転車に乗るときも、「一生の健康」と考えて、面倒がるかもしれないが、ヘルメットは必ず着用させるべきだと痛感している。
【USEC会長 伊平保夫】
5月1日の朝刊(東京)一面「千と千尋の神隠し」で、米アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した宮崎駿さんが、「ゴミ拾い」を持って、森の中を歩いておられる写真が大きく載っていた。その記事には、「この星と生きる」「半径300mに責任を」(宅地開発計画のあった渕の森〔トトロの森〕を、そのままにするため、宮崎さんは3億円を投じたという)10月名古屋で開かれる生物多様性条例第10回締約国会議(COP10)で、古里の自然の復活を期する」などが並び、宮崎さんは、こんなことを述べておられる。
「都会の空き地に生えている植物はほとんど外来種ですよ」
「在来の植物を傷めているのは人間。聖地などにより、人間が壊した。秋の虫のウマオイなどは、この森に全然見なくなってしまった」
「人間が変わりましたね。一匹の蚊、一匹のハエで大騒ぎする。ほかの生物といっしょに暮らせないなんて」
宮崎さんの悲しみが、私にも伝わってくるようである。
社会学では、自然・人間・社会として、社会システムを研究することが多い。この中で自然と人間は生命活動を営んでいると捕らえてきた。
フランス語「naitre」には、花が「咲き」、植物が「芽ばえ」、川が「流れ出し」万物が「生まれる」という意味がこめられている。ところが資本主義、市場原理の消費中心の現社会では、自然のかなりの部分が再生不可能と化している。宮崎さんに負けず、自然の復活を期したい。
【拓殖大学名誉教授 小林 一也】
「都会の空き地に生えている植物はほとんど外来種ですよ」
「在来の植物を傷めているのは人間。聖地などにより、人間が壊した。秋の虫のウマオイなどは、この森に全然見なくなってしまった」
「人間が変わりましたね。一匹の蚊、一匹のハエで大騒ぎする。ほかの生物といっしょに暮らせないなんて」
宮崎さんの悲しみが、私にも伝わってくるようである。
社会学では、自然・人間・社会として、社会システムを研究することが多い。この中で自然と人間は生命活動を営んでいると捕らえてきた。
フランス語「naitre」には、花が「咲き」、植物が「芽ばえ」、川が「流れ出し」万物が「生まれる」という意味がこめられている。ところが資本主義、市場原理の消費中心の現社会では、自然のかなりの部分が再生不可能と化している。宮崎さんに負けず、自然の復活を期したい。
【拓殖大学名誉教授 小林 一也】
ご存知のように、来年度から全面実施される小学校の学習指導要領によると、5,6学年生を対象に、「外国語活動」が実施されることになった。
すでに「英語教育」を実施している地域では、外人講師が週に1時間程度、英会話の指導をしているところもあるようだ。
小学校の段階で、英語教育を実施することについては、現場の先生方にとって異論のあることはよく承知している。主な理由は、「国語教育に全力を注がなければならない年代に、外国語教育まで手を広げるのはどうか。」ということである。
私個人としては、時代の流れとして、やむを得ない、と理解している。
すでに20年ほど以前になるが、オーストラリアのシドニー市へ親善使節段の団長として訪れたとき、現地の学校を何校か訪問したことがある。シドニー市内の学校は、中高一貫校が普通で、そのうちのかなりの学校で日本語を教えていた。日本語の会話が中心だが、ローマ字の教科書が使われていて、ひらがな、カタカナ、漢字は、大学で日本語を専門に学ぶまでは使用しないとのことだった。日本語の文字を覚えるのに苦労するより、会話が少しでもできたほうが、役立つ場合が多いから、とのことだった。
感心したのは、ある教室で授業中NHK連続ドラマ「おしん」の英文スーパー入りビデオを視聴している光景に出会ったことだ。日本語の特別教室も見学した。教室の床にジュータンを敷き、座ぶとん、座卓式のテーブルを置き、生徒は土足の脚を投げ出し苦しそうにして授業を受けていた。周囲の壁際には、日本製の凧、酒びん、額などが掲げられ雰囲気に工夫を凝らしていた。学校側の説明では、単に言葉の学習だけでなく、おにぎり、てんぷらなどを作ったり、箸の使い方も教えたりして、日本文化や生活面についての理解を深めることにも力を入れているとのことだった。更に、希望者を連れて日本へ語学研修(通称ラボ)に行くことも行われているようだ。
わが国でも、英語科の先生が気軽に生徒を連れて、英語圏の国へ語学研修に出かけるようにすれば、英語への興味・関心が増し、会話の実力も付くことだろうと思った。
【USEC会長 伊平 保夫】
すでに「英語教育」を実施している地域では、外人講師が週に1時間程度、英会話の指導をしているところもあるようだ。
小学校の段階で、英語教育を実施することについては、現場の先生方にとって異論のあることはよく承知している。主な理由は、「国語教育に全力を注がなければならない年代に、外国語教育まで手を広げるのはどうか。」ということである。
私個人としては、時代の流れとして、やむを得ない、と理解している。
すでに20年ほど以前になるが、オーストラリアのシドニー市へ親善使節段の団長として訪れたとき、現地の学校を何校か訪問したことがある。シドニー市内の学校は、中高一貫校が普通で、そのうちのかなりの学校で日本語を教えていた。日本語の会話が中心だが、ローマ字の教科書が使われていて、ひらがな、カタカナ、漢字は、大学で日本語を専門に学ぶまでは使用しないとのことだった。日本語の文字を覚えるのに苦労するより、会話が少しでもできたほうが、役立つ場合が多いから、とのことだった。
感心したのは、ある教室で授業中NHK連続ドラマ「おしん」の英文スーパー入りビデオを視聴している光景に出会ったことだ。日本語の特別教室も見学した。教室の床にジュータンを敷き、座ぶとん、座卓式のテーブルを置き、生徒は土足の脚を投げ出し苦しそうにして授業を受けていた。周囲の壁際には、日本製の凧、酒びん、額などが掲げられ雰囲気に工夫を凝らしていた。学校側の説明では、単に言葉の学習だけでなく、おにぎり、てんぷらなどを作ったり、箸の使い方も教えたりして、日本文化や生活面についての理解を深めることにも力を入れているとのことだった。更に、希望者を連れて日本へ語学研修(通称ラボ)に行くことも行われているようだ。
わが国でも、英語科の先生が気軽に生徒を連れて、英語圏の国へ語学研修に出かけるようにすれば、英語への興味・関心が増し、会話の実力も付くことだろうと思った。
【USEC会長 伊平 保夫】