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NO.53 課外授業

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レインボー広場 - NO.53 課外授業

NO.53 課外授業

カテゴリ : 
レインボー広場
2010-7-23 9:15
 日曜日のNHKテレビ、朝の番組に、「課外授業~ようこそ先輩~」が毎週放映されている。数年前、私が卒業した小学校(注)の校長から「この番組のような課外授業をしていただけませんか。」との電話依頼を受けた。
 校長の説明によると、先輩に依頼して、年間数回の課外授業を実施していたが、故郷を離れた先輩の授業も受けたい、との希望があって、私にも依頼したとのことだった。授業の内容は、講師の子供時代の思い出や専門に学んだ内容の解説など、子供たちの参考になることを自由に話してもらえばよいと言うことだった。
 だが、承諾はしてみたものの、わずか1時間の間に、リハーサルに相当する準備時間も無く、自分の思いのたけを十分に子供たちに理解してもらえるだろうかと、あれこれ悩んだ。私が長年教えてきたことといえば高校物理教育、大学では教育工学・情報処理で、小学生に直接関係した内容ではない。結局、「なぜ?にチャレンジ」の題目で、私が子供の頃不思議に思った自然現象の写真スライドを提示しながら話を進めることと、「簡単なデモ実験」の2本立てに決めた。
 さて、数十年ぶりに母校を訪れて、驚いたのは、当然のことだが、すべてが立派になっていたことだった。唯一変わらなかったのは直径が1メートルほどある楠の大木だけだった。子供たちも皆きれいな服装で、表情も明るく、すっきりしていたのには本当に驚いてしまった。
 自己紹介に続いて、パソコンに入力しておいた写真画像をスクリーン上に投影しながら「不思議だな、なぜだろう。」を話した。
たとえば、洗面器に写っている自分の顔は上下が同じに見えるのに、池の向こう側に立っている人の姿が逆さまに写って見えるのはなぜか。鳥が羽ばたいて空中に浮かぶのは分かるが、なぜ前進できるのだろうか、雷はなぜ起こるのか。など10種類ほど説明しながら進めた。
 後半はケースに入れて持参した展示品や、簡単なデモ実験装置を使っての説明を進めた。最初は、「ラジオメーター」の展示実験である。これは、真空に近いガラス球の中に4枚の回転羽車が入っていて、これに太陽や電球の光線を当てると元気よく回転する、気体分子運動を示す実験である。同じものがアメリカのスミソニアン博物館の売店で見かけたので買っておいたものが役立った。
 最後は「連成振り子の実験」。糸に錘を付けた同じ長さの振り子を横棒につるし、両者を糸でつなげ練成振り子を作る。例えば右側の振り子を振動させると、その振動が左側の振り子に移り右側の振り子はやがて停止する。この振動が交互に繰り返されるという現象が起きる。つまり振動の交換が見られる。長さの異なる振り子を加え横糸でつなげても、この振り子は静止したままである。「どうしてだろう。」と子供たちから驚きの声が上がった。
 1週間ほどして、クラスの子供たち全員から感想文を戴いた。今も大切に保存してある。有難いことに、その後近隣の小学校からも、同じ話をして欲しいとの依頼があった。
(注)埼玉県本庄市藤田小学校
【USEC会長 伊平保夫】

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